日本映画

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『さがす』 探しものは見つかるのか?

「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや」そんなことを言っていた父親(佐藤二朗)が失踪する。楓(伊東蒼)はそんな父をさがすことになるのだが、さがした先には連続殺人犯の男(清水尋也)がいる。一体父親はどこへ行ってしまったのか?
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『エッシャー通りの赤いポスト』 暴れたいという欲求

ハリウッド・デビュー作も公開されたばかりの園子温の最新作。新人俳優たちを起用した本作は、これから夢をつかもうというギラギラした欲望に満ちている。園子温はこの作品を撮ることで、初期作品にあった衝動を蘇らせようとしているのかもしれない。
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『偶然と想像』 あり得たかもしれない別の現実

ベルリン国際映画祭では審査員グランプリを獲得した、偶然が引き起こす出来事をテーマにしたオムニバス。監督・脚本は『ドライブ・マイ・カー』も記憶に新しい濱口竜介。出演は『街の上で』の古川琴音や、『ユートピア』の森郁月、『バッシング』 の占部房子など。
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『恋する寄生虫』 コロナの時代の恋

潔癖症で人と触れ合うことができない高坂(林遣都)と、視線恐怖症でヘッドフォンによって外界を遮断しなければ生きてけない佐薙(小松菜奈)。ふたりは出会い恋に落ちることになるが、それはふたりの中にいる寄生虫が原因だった? 若者に人気の三秋縋の同名小説の映画化。
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『ひらいて』 予想外というのは……

『勝手にふるえてろ』、『私をくいとめて』の綿矢りさ原作の映画化。主演は山田杏奈。 成績優秀でクラスのリーダー的存在の木村愛は、実は目立たないクラスメイト西村たとえのことが気になっている。しかしある時たとえに秘密の恋人がいることを知ってしまう。
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『草の響き』 不思議な解放感

佐藤泰志の小説の五度目の映画化。東出昌大にとっては『寝ても覚めても』以来3年ぶりの主演作。 和雄は故郷の函館に妻の純子と共に戻るのだが、医師に自律神経失調症であると診断される。和雄は仕事を辞め、運動療法として毎日ランニングをすることになるのだが……。
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『護られなかった者たちへ』 誰が悪かった?

全身を縛られたまま“餓死”させられるという不可解な連続殺人事件。被害者は役所で生活保護の受給手続きに関わっていた。つまりは事件は生活保護受給を巡る怨恨であり、すぐに容疑者の利根が浮かび上がる。なぜ利根は連続殺人を起こすほど恨みを抱えることになったのか?
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『空白』 同じ空を見ている

きっかけはスーパーでの万引き。店長に追われた中学生は逃げている途中で事故に遭って死ぬ。被害者遺族である添田は、学校や店長を厳しく追及する。そんな姿がワイドショーで報じられると、加害者側である店長だけでなく、添田もバッシングの対象になるのだが……。
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『由宇子の天秤』 信じたいものを信じる

「女子高生いじめ自殺事件」を追うドキュメンタリー監督の由宇子は、真実の追及が自分にとっての正しいことだと感じている。しかしそんな信念を揺るがす出来事が起きる。塾経営者の父親が塾生を妊娠させていたのだ。由宇子は両方を天秤にかけることになるのだが……。
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『浜の朝日の嘘つきどもと』 映画館は必要か?

福島県南相馬市にある映画館「朝日座」。支配人は経営難から100年続いた映画館をやめる決意をする。しかし、そこに茂木莉子を名乗る女の子が現われ、朝日座を救済すると言い出すのだが‥‥。 不要不急なことは後回しにされる時代に映画館は必要なのか?
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『うみべの女の子』 見つかった。何が?

浅野いにおによる同名漫画の映画化。主演は『猿楽町で会いましょう』の石川瑠花。 まだ中学生の小梅は先輩にフラれてヤケになり、かつて自分に告白してきた磯辺という同級生と初体験を済ませる。一方の磯辺には実は複雑な家庭の事情もあり、小梅と同じようにヤケになっていた。
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『ドライブ・マイ・カー』 声の持つ力

舞台演出家・家福はある日妻が浮気をしていることを知る。しかしそれを打ち明けることが出来ずにいるうちに、妻は突然の病で亡くなってしまう。その2年後、家福はある舞台の仕事で亡くなった妻の浮気相手であった高槻と出会うことに……。