2020-01

日本映画

『mellow メロウ』 片想い至上主義を推し進めると

『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』などの今泉力哉監督の最新作。 監督自身が「片想い祭り」と呼ぶこの作品は、まさに今泉監督のエッセンスを純粋培養したようなものとなっている。余計なものを排除してただ片想いに耽ることになる登場人物たちを見ていると、片想いって素晴らしいという気持ちになってくる。
外国映画

『リチャード・ジュエル』 それにも関わらず……

野外ライブ会場で起きた爆弾テロ事件。警備員のリチャード・ジュエルは、観客を安全な場所へと誘導し被害を最小限に食い止める。一躍ヒーローとなったリチャードだが、ある記事によって容疑者にされてしまう。 マスメディアが悪者とされているようにも感じられる作品だが、イーストウッドが描きたかったのはもっとほかのことに感じられた。
日本映画

『ラストレター』 秘めたる想い?

岩井俊二ベスト盤風の趣きの作品。『Love Letter』では手紙は誤配されることになり、『ラストレター』でも手紙は正しい相手には届かない。若くして亡くなった未咲が娘に遺していたメッセージは何だったのか? また、そのメッセージに監督・岩井俊二が込めた想いは何だったのか?
外国映画

『COLD WAR あの歌、2つの心』 もうひとりの主人公は音楽

今年になってソフト化された『イーダ』のパヴェウ・パヴリコフスキ監督の最新作。 本作は1949年から1964年までの15年間を88分で描く。監督がもうひとりの主人公と語るのは音楽で、本作では民族歌謡から始まってジャズやロックなど、時代と場所に合わせた音楽が引用される。「2つの心」の「オヨヨーイ」という響きが印象的。
外国映画

『フォードvsフェラーリ』 “男のロマン”という厄介なもの

1966年のル・マン24時間レースを題材とした実話をもとにした作品。60年代の前半、ル・マンで連勝し続けていたフェラーリに対し勝負を挑んだフォード。フォードが白羽の矢を立てたのが、シェルビーとマイルズというふたりの男。 極限までスピードを上げたときに感じられる静寂の世界。そんな“男のロマン”を追求するふたりの物語。
外国映画

『サマーフィーリング』 風景描写が心地いい

『アマンダと僕』のミカエル・アース監督の第2作。 テーマとしては『アマンダと僕』と同様に、大切な人を喪った悲しみを扱うことになるのだが、本作では3度の夏を3つの都市(ベルリン、パリ、ニューヨーク)を背景にして描いていく。とりわけフランスのアヌシー湖畔の風景が素晴らしく、観ているだけで癒される。
外国映画

『パラサイト 半地下の家族』 落ちてくるものは?

カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞したポン・ジュノ監督の最新作。 半地下に住むキム一家は全員失業中の身だった。ところが長男ギウが富裕層の娘の家庭教師をすることになり、キム一家はその家に寄生するようになっていくのだが……。 これ以上はネタバレ厳禁だが、パルム・ドールの高尚なイメージとはまったく違う娯楽作となっている。
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