2019-12

ベスト10

2019年の映画ベスト10!

今年の10作品を選んでみた。Netflixオリジナル作品としては『アイリッシュマン』をベスト10に入れたわけだけれど、ほかにも『マリッジ・ストーリー』など悩んだ作品は多かった。これだけオリジナル作品が揃っているとNetflixの勢いは無視できそうにない。
外国映画

『2人のローマ教皇』 白日の下に晒されたのは?

2013年に突然辞任を発表することになったローマ教皇ベネディクト16世。これはカトリックの歴史のなかでも700年ぶりの例外的な事態だ。次に教皇に選ばれることになったのは、先日来日して話題となったフランシスコ教皇。本作はそんな2人の教皇の対話劇となっている。対照的な2人の教皇の間で、一体どんな対話がなされたのか?
外国映画

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 excuse?

42年前に始まった『スター・ウォーズ』シリーズの最終作(エピソード9)。1977年のエピソード4から始まったこのシリーズ。1999年からエピソード1からのプリクエル3部作が公開された。そして、生みの親であるルーカスの手を離れたシリーズは、2015年のエピソード7から始まって本作で本当の最後を迎えることに……。
外国映画

『テッド・バンディ』 意図した教訓は届いたのか

全米で30人以上の女性を殺したとされるテッド・バンディ。本作はそんなバンディと一緒に暮らしていたリズという女性の視点から、バンディという男を追っていくことになる。リズの前では娘にもとても優しい男性だったバンディだが、裁判の過程で明らかになるのはおぞましい殺人の数々だった。バンディはあくまで無罪を主張するのだが……。
外国映画

『家族を想うとき』 ケン・ローチの“怒り”再び

マイホームを持つ夢のために宅配ドライバーとして独立したリッキー。仕事は家族の幸せのためのはずだったのだが、1日に14時間も働く激務のうちに家族と顔を合わす機会も失われていく。 真っ当な家族が懸命に働いていても普通に生活することが難しい。そんな状況に対するケン・ローチ監督の怒りを感じさせる作品。
日本映画

『カツベン!』 日本での活動写真の受け入れ方

映画がまだ“活動写真”と呼ばれていた時代、日本ではサイレント映画は“活動弁士”という解説者の「語り」と共に受け入れられていた。なかには映画以上に人気者となる“活動弁士”もいた。これは日本独自のもので、『カツベン!』はそのころの映画業界を描いたドタバタ喜劇である。
日本映画

『“隠れビッチ”やってました。』 ギャップが大事

26歳独身の荒井ひろみ(佐久間由衣)の特技は異性にモテること。見た目は清純風で、どこか隙がある感じを装う。目的は餌食となる男性をおびき寄せ、相手に「好きです」と告白させるため。 ひろみのキャラは、見た目の「清純さ」とは逆の内面の「ビッチさ」で観客をひかせるのだが……。
外国映画

『マリッジ・ストーリー』 離婚ですべてが終わるわけではない

冒頭、互いの長所を恥ずかしげもなく語るふたり。チャーリー(アダム・ドライヴァー)は妻ニコール(スカーレット・ヨハンソン)のことを「気まずい場面で相手を気遣える」「人の話をよく聞く」などと語りノロケているのだが、実はこれは過去の出来事。ふたりは離婚に向けての協議の真っ最中だった……。
外国映画

『世界にひとつのロマンティック』 コントロール不能?

監督は『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』などのデヴィッド・O・ラッセル。原題は「Accidental Love」。 本作はカリコレ2019で限定的に劇場公開され、12月4日にソフトがリリースされたコメディ。 頭に傷を負ったアリスは、アメリカの医療保険問題を訴えるために政治家に助けを求めるのだが……。
外国映画

『読まれなかった小説』 井戸と小説とロマン

『雪の轍』などのヌリ・ビルゲ・ジェイランの最新作。 大学を卒業して故郷の村へ戻ってきたシナンは、小説の出版を夢見ているが先行きはわからない。彼の父イドリスは教師だが、あちこちで借金を抱えていて、シナンにとっては軽蔑の対象だった。 上映時間3時間を超える長大な会話劇。シナンが最後に見出したのは?