2020-09

外国映画

『TENET テネット』 眩惑か困惑か

われわれの世界では時間は過去から未来へと流れていく。しかし一部の人間が時間を遡れるとしたらどうだろうか? この映画では「順行」する人間と、「逆行」する人間が、同じ場所を共有する。まったく観たこともないような奇妙な現象が本作では起きているのだ。
外国映画

『チィファの手紙』 舞台が変われば何が変わる?

『チィファの手紙』は『ラスト・レター』と同じ原作をもとにしつつも、『ラスト・レター』よりも先に製作・公開された作品。同じ物語でも舞台が変われば様々なことが変わる。それぞれの国の観客に違和感なく受け入れられるためのローカライズが意識されているのだ。
日本映画

『窮鼠はチーズの夢を見る』 終わらないふたりの関係?

本作は男性二人の恋愛を描く映画でありながら、女性キャラが何人も登場する。それは大伴(大倉忠義)という主人公と関わりのある女たちで、それらをさとうほなみ、吉田志織などの女優陣が演じている。それでも主演女優を選ぶとしたら、今ヶ瀬を演じた成田凌になるかもしれない。
日本映画

『人数の町』 自由あり平等あり快楽あり

借金取りに追われていた蒼山は、黄色いツナギの男に助けられ、ある町へとやってくる。そこは簡単な仕事をこなすだけで、あとは自由があり、普段はフリーセックスが推奨される、夢のような町だった。 オリジナル脚本で自由・平等・愛についての寓意を描く作品。
外国映画

『シチリアーノ 裏切りの美学』 裏切り者はどっちだ?

コーザ・ノストラの大物ボスであったトンマーゾ・ブシェッタは、マフィアの沈黙の誓いを破り、警察にすべてをぶちまけ、それによって多くのマフィアが逮捕されることになる。本作はフィクションではなく、実在したマフィアが起こした抗争が描かれることになる。
外国映画

『ブルータル・ジャスティス』 得体の知れない感じ

強引な逮捕を市民に撮影され停職になった刑事ブレットは、真面目に働いても報われない不遇を嘆き、勝負に出る。犯罪情報を探り、その金を横取りしようと画策するのだが……。 主役のメル・ギブソンをはじめ、相棒のヴィンス・ヴォーンなど、渋い男たちが勢揃いしている。