2021-05

外国映画

『マーティン・エデン』 ふたりのマーティン

ジャック・ロンドンの原作をイタリアに舞台を変えて映画化した作品。ヴェネチア国際映画祭ではルカ・マリネッリが最優秀男優賞を獲得した。 貧しい船乗りのマーティン・エデンは上流階級の娘エレナと知り合い恋に落ちる。マーティンにとってエレナは目指すべき目標のような存在となるのだが……。
日本映画

『茜色に焼かれる』 舐められているという感覚

本作の発端となっている事故は「東池袋自動車暴走死傷事故」を思わせる。主人公良子は上級国民に蔑ろにされる庶民だ。良子は事故で旦那を殺されたにも関わらず、加害者である上級国民は最後まで謝罪することがない。良子が許せないのは加害者の不愉快極まりない態度なのだ。
外国映画

『オキシジェン』 恐怖のシチュエーション

医療用ポッドの中でコールドスリープ状態から目覚めた女性。彼女は自分が何者なのかもわからないまま、そのポッドには酸素が残り少ないことを知らされる。そのままの状態では、あと1時間もすれば酸素は尽き窒息することになる。彼女はそこから抜け出すことができるのか?
日本映画

『くれなずめ』 成長なんかしたくない?

友人の結婚式のために久しぶりに勢揃いした6人。かつてと同じようにくだらない戯れに興じる6人だったが、実はその中の一人は死んでいる。それでもほかの5人はその友人の死が受け入れられず、今でもその友人が実在しているように感じているのだが……。『私たちのハァハァ』などの松居大悟が自身の舞台劇を映画化した作品。
外国映画

『僕の名はパリエルム・ペルマール』 様々な尊厳?

カースト制度について取り上げたインド映画。主人公のパリエルム・ペルマールは自ら弁護士志望と触れて回るほど希望に燃えた青年。しかし彼はダリド(不可触民)の出身であるために、上位カーストから虐げられ、自らの尊厳を踏みにじられることになるのだが……。