2020-02

外国映画

『名もなき生涯』 やはり物語はあったほうがいい

実在した農夫フランツ・イェーガーシュテッターの人生を描いた伝記映画。詩的なイメージが展開していく独特なスタイルを持つテレンス・マリックだが、本作は「良心的兵役拒否を貫き死刑にされた」という物語がはっきりしているため、それなりに取っつきやすい作品になっている。アルプスの山々を臨む雲の上の世界はまるで天国のようでもあった。
外国映画

『ドミノ 復讐の咆哮』 ハリウッドから遠く離れて

久しぶりのブライアン・デ・パルマ監督の最新作。 デンマーク市警のクリスチャンは、イスラム過激派が関わる事件に巻き込まれる。クリスチャンの失敗により相棒が犠牲になり、彼は独自に犯人を追うことに……。 随所にデ・パルマらしさは感じられるものの、脚本の出来の悪さもあり、資金不足でチープな感が目立つ作品になってしまったかも。
外国映画

『1917 命をかけた伝令』 確率の問題

アカデミー賞で撮影賞、録音賞、視覚効果賞の3部門を受賞した作品。 作戦の中止を伝えるための伝令役の主人公を追って、全編ワンカット風に進んでいく戦争映画。塹壕を歩き回り、ノーマンズランドを這い、敵兵が潜むかもしれない街をくぐり抜けていく。物語は単純だが、見せ方はうまい。観客も戦場を走り回るような気分になるかも。
日本映画

『37セカンズ』 知ってしまえば怖くない

脳性麻痺によって身体に障害を抱えたユマ。本作ではその障害のある主人公を、実際の当事者が演じている。それだけに嘘くさくならずに真っ直ぐに伝わるものがあるだろう。健常者は障害者と出会うことはそれほど多くはない。知らないからこそ構えてしまうこともあるわけで、障害者を知ればそんなことはなくなるのかもしれない。
外国映画

『巡礼の約束』 旅の途中で

チベット人監督ソンタルジャの最新作。 チベットの山あいの村に住むウォマは、五体投地で聖地ラサへと巡礼することを宣言する。半年以上もかかるという難行に夫のロルジェは反対するのだが……。 ウォマはなぜ五体投地での聖地巡礼を決断することになったのか? それによって何を求めているのか?
外国映画

『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』 「選択の自由」という悩ましさ

監督は『ナチュラルウーマン』などのセバスティアン・レリオ。 かつて同性愛の関係がバレてユダヤ・コミュニティを飛び出したロニートと、そこに留まり男性と結婚することを選んだエスティ。 ユダヤ教のラビ曰く、人間には「選択の自由」があるというのだが、選べることがかえって悩ましいこともあるようだ。
外国映画

『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』 架空の世界に無国籍な美女が集う

『ツバル』『世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方』などのファイト・ヘルマー監督の最新作。ガラスの靴の代わりに青いブラジャーの持ち主を探し回るファンタジー。撮影された場所はアゼルバイジャンらしいが、本作は架空の世界の出来事に感じられる。さらに登場してくる女性たちも様々な国の出身で、無国籍感が漂う作品だ。
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