外国映画

『幻滅』 作品の評価を決めるのは?

詩人として成功を夢見る青年リュシアン。田舎者の彼は、パリの社交界では認められずに後ろ盾も失ってしまう。それでもリュシアンは出版業界で働き生計を立てることになるのだが、そこは記事のためには嘘をでっち上げることも構わないという世界だった。
外国映画

『ザ・ホエール』 “おぞましい”姿に共感?

体重270キロの巨漢チャーリーは、余命わずかとされるものの病院に行くことを頑なに拒む。彼が最期に望むことは、かつて捨て去った娘エリーとの関係を修復することだった。主演のブレンダン・フレイザーは本作でアカデミー賞で主演男優賞を獲得した。
外国映画

『ノック 終末の訪問者』 近視眼的な視点から……

『シックス・センス』などのM・ナイト・シャマランの最新作。山小屋で休暇を過ごす3人の家族の前に現れた、謎の4人組。彼らは「私たちは、“終末”を防ぎに来た。それは君たちの“選択”に懸かっている」と告げる。果たして、4人の訪問者は何者なのか?
外国映画

『生きる LIVING』 強調点の違い

黒澤明作品『生きる』をカズオ・イシグロの脚本でリメイクした作品。舞台は1953年のロンドン。死んだように生きているウィリアムズは役所の同僚から“ゾンビ”とあだ名を付けられているのだが、ある日、医者から余命半年であることを告げられ……。
外国映画

『トリとロキタ』 入れ替わる主人公

アフリカからベルギーのリエージュにやって来た少年トリと少女ロキタ。偽りの姉弟として生きる2人はどんな時でも一緒だ。10代後半のロキタはビザがないため正規の職に就くことができず、ドラッグの運び屋をして金を稼いでいたのだが……。
日本映画

『ロストケア』 もどかしさ、再び

訪問介護センターに勤務する斯波は、利用者の誰からも信頼される介護士だった。ところがそんな斯波が殺人の罪で逮捕される。 検事の大友は取り調べで斯波と向き合うことに。すると斯波は自分がやったことは殺人ではなく救いだと語るのだが……。
日本映画

『シン・仮面ライダー』 エヴァのあとに残ったもの

1971年放送開始の特撮テレビドラマ『仮面ライダー』のリブート作品。何者かに追われた本郷猛はバイクから転げ落ちた拍子に仮面ライダーに変身する。彼はショッカーたちに改造され、人間離れした力を持つことに……。
外国映画

『コンペティション』 シュールなダンスは?

変わり者だがあらゆる映画賞を総ナメする天才女性監督ローラ、人気の世界的大スターのフェリックス、そして老練な一流舞台俳優イバン。そんな3人が集結し、ベストセラー小説の映画化に挑む。しかしエゴが強すぎる3人はまったく気が合わずに……。
外国映画

『インフル病みのペトロフ家』 バスという運命共同体

2004年のロシア。主人公のペトロフはインフルエンザに罹患し、朦朧とした頭で過ごしている。彼には目の前の現実と、頭の中の妄想が一緒くただ。そんな中でペトロフはかつてソヴィエトと呼ばれていた頃を想い出すことに……。
日本映画

『Winny』 社会によって異なる評価

2002年、金子勇は簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発する。しかしそれは映画やゲーム、音楽などの違法アップロードを可能にするものであり、次第に社会問題へ発展していく。監督・脚本は『ぜんぶ、ボクのせい』などの松本優作。
外国映画

『丘の上の本屋さん』 少年と古書店主のふれあい

イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。店主リベロは、ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛け、好奇心旺盛なエシエンを気に入ってコミックから長編大作まで次々と店の本を貸し与えていく。
外国映画

『フェイブルマンズ』 真実、嘘、意図せざるもの

50年以上にも渡って数々のヒット作を世に送り出した巨匠スティーブン・スピルバーグの自伝的作品。初めての映画館で『地上最大のショウ』を観たサミーは、そのスペクタクルを8ミリで再現しようとするうちに映画の世界にのめり込んでいく。