日本映画

『生きちゃった』という素朴な感想

『町田くんの世界』などの石井裕也監督の最新作。英語タイトルは「All the Things We Never Said」であり、本作は日本人には多いかもしれない「言いたいことを言えない」ことを巡る話。というより、そのことしか言っていない。
日本映画

『浅田家!』 家族写真には何が写る?

『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督の最新作。 本作は前半では浅田政志という写真家がコスプレ家族写真を撮る姿をコミカルに描き、後半では東日本大震災における写真洗浄に関わることで、改めて家族写真というものを考え直すことになる。
外国映画

『TENET テネット』 眩惑か困惑か

われわれの世界では時間は過去から未来へと流れていく。しかし一部の人間が時間を遡れるとしたらどうだろうか? この映画では「順行」する人間と、「逆行」する人間が、同じ場所を共有する。まったく観たこともないような奇妙な現象が本作では起きているのだ。
外国映画

『チィファの手紙』 舞台が変われば何が変わる?

『チィファの手紙』は『ラスト・レター』と同じ原作をもとにしつつも、『ラスト・レター』よりも先に製作・公開された作品。同じ物語でも舞台が変われば様々なことが変わる。それぞれの国の観客に違和感なく受け入れられるためのローカライズが意識されているのだ。
日本映画

『窮鼠はチーズの夢を見る』 終わらないふたりの関係?

本作は男性二人の恋愛を描く映画でありながら、女性キャラが何人も登場する。それは大伴(大倉忠義)という主人公と関わりのある女たちで、それらをさとうほなみ、吉田志織などの女優陣が演じている。それでも主演女優を選ぶとしたら、今ヶ瀬を演じた成田凌になるかもしれない。
日本映画

『人数の町』 自由あり平等あり快楽あり

借金取りに追われていた蒼山は、黄色いツナギの男に助けられ、ある町へとやってくる。そこは簡単な仕事をこなすだけで、あとは自由があり、普段はフリーセックスが推奨される、夢のような町だった。 オリジナル脚本で自由・平等・愛についての寓意を描く作品。
外国映画

『シチリアーノ 裏切りの美学』 裏切り者はどっちだ?

コーザ・ノストラの大物ボスであったトンマーゾ・ブシェッタは、マフィアの沈黙の誓いを破り、警察にすべてをぶちまけ、それによって多くのマフィアが逮捕されることになる。本作はフィクションではなく、実在したマフィアが起こした抗争が描かれることになる。
外国映画

『ブルータル・ジャスティス』 得体の知れない感じ

強引な逮捕を市民に撮影され停職になった刑事ブレットは、真面目に働いても報われない不遇を嘆き、勝負に出る。犯罪情報を探り、その金を横取りしようと画策するのだが……。 主役のメル・ギブソンをはじめ、相棒のヴィンス・ヴォーンなど、渋い男たちが勢揃いしている。
日本映画

『青くて痛くて脆い』 変わらなきゃという強制

『君の膵臓をたべたい』の住野よるによる同名小説の映画化。 「世界を変える」という理想のために活動しつつも亡くなってしまった秋好。彼女と一緒にモアイというサークルを創始した楓は、今では就活サークルに成り下がったモアイを潰すために友人と計画を練るのだが……。
外国映画

『みかんの丘』 民族って何のこと?

アブハジア紛争下で起きた戦闘で、主人公イヴォの家には敵同士の二人がケガを負ったまま運び込まれる。ひとつ屋根の下で殺し合っていた二人が暮らすことになり……。 二人は自分たちの民族のために闘っていると信じているわけだが、イヴォはそんな二人に疑問を投げかける。
日本映画

『糸』 平成と中島みゆきを組み合わせて……

菅田将暉と小松菜奈の競演作としては三作品目。『ディストラクション・ベイビーズ』でふたりが演じたのは殺し合うことになる役柄で、次の『溺れるナイフ』もごく普通の恋愛ものとは言いかねる内容だった。そんな意味では等身大のふたりが演じる初めての恋愛ものなのかも。
外国映画

『ポルトガル、夏の終わり』 末期の目に映る夕陽

主演のイザベル・ユペールが、『人生は小説よりも奇なり』という作品を気に入り、監督であるアイラ・サックスにオファーして作り上げたという作品。 自らの死期を悟った女優フランキーは家族や友人をポルトガルのシントラに呼び寄せることに。フランキーは自分の死後の段取りを整えようとしていたのだ。
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