吉田凜音

特にやりたいことも夢もなかった高校３年の唯野空は、将来の保険として大学進学の道を選んだ。と同時に借金を背負った。大学生の二人に一人が使ってると言われる【奨学金】という美しいネーミングセンスの借金を…。

僕の職業は、猫である。そう語る一郎は、世間的に言えば“ニート”だ。それでも彼にとっては、お母さんの愛玩動物となることが職業なのだ。そんな一郎の家にふたりの闖入者が現れる。お母さんの元カレとその娘だ。それによって家族の関係に変化が生じ……。