監督は『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のクレイグ・ギレスピー。
主演はテレビシリーズ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のミリー・オールコック。
物語
スーパーマンが地球を救った、その後の世界。
故郷クリプトン星を失った壮絶な過去をもつカーラ・ゾー=エル(スーパーガール)は、唯一の心の拠り所である愛犬クリプトと静かに暮らしていた。
そんなとき、突如現れた謎の敵・クレムの攻撃によってクリプトが毒に侵されてしまう。
解毒剤を求めるカーラは、同じくクレムに家族を奪われた少女・ルーシー、そして宇宙最凶の賞金稼ぎ・ロボとともに、宇宙をまたにかけた壮大な冒険へと乗り出していく。
残された時間はわずか《3日間》。
果たして、カーラはクリプトを救えるのか。そして、銀河を揺るがす戦いの行く末とは――
(公式サイトより抜粋)
新DCユニバースの第2弾
色々あって仕切り直しになり、ジェームズ・ガンの『スーパーマン』から再スタートした新しいDCユニバースの第2弾だ。
スーパーマンことカル=エル(デビッド・コレンスウェット)のいとこであるカーラ・ゾー=エルが主人公だ。女性版スーパーマンということになるわけだが、タイトルは『スーパーガール』となっている。
これに関しては劇中でもツッコまれていた。カル=エルとは10歳くらいの差で年下ということだけど、「酒も飲んでいるし、スーパーウーマンじゃないのか?」ということなのだろう。原作コミックに対してもそんなツッコミが多いということなのかもしれない。
ちなみに本作は劇場の入場者特典としてスーパーガールの漫画小冊子が配られた。その絵を見ると、カーラ・ゾー=エルは結構いい年に見える。漫画の中では21歳と言っているし、とても少女とは言えないだろう。
そんな『スーパーガール』でカーラ・ゾー=エルを演じたのはミリー・オールコックというオーストラリアの人。予告編なんかでスーパーガールのコスチュームを着ている場面はちょっと幼い女の子にも見えたけれど、本作の最初のルックスのイメージとしては『マッドマックス2』に出ていた少年みたいだった。ちょっと野性味があるのだ。
というのはカーラは飲んだくれでいつも薄汚いロングコートを着て飲み歩いているからということもある。本作は西部劇みたいなところがあるのだ。地球以外の惑星が舞台ということもあり、奇妙な生き物がうようよしている『スター・ウォーズ』シリーズの酒場みたいな場面が何度も出てくるのもちょっと楽しい。

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酔いどれスーパーガール
物語としては、ある星で酔いどれていたカーラ・ゾー=エルが悪党クレム(マティアス・スーナールツ)と出会うところから始まる。クレムはカーラの愛犬クリプトに毒矢を放って去っていく。クリプトを助けるためにはクレムが持つ解毒剤が必要になる。
その頃、同じようにクレムに両親を殺された少女ルーシー(イヴ・リドリー)もいて、ルーシーはたまたま酒場でカーラに助けられる。ルーシーはカーラの強さを知り、彼女に復讐を依頼することになるのだが、カーラは取り合わない。しかし、クレムを探さなければならないことは一緒なわけで、二人は旅の道づれとなるのだ。
私自身はアメコミには詳しくないし『スーパーマン』もそれほど良かったとは思えなかったけれど、『スーパーガール』はまずまず楽しかった。ポップコーンムービーとしては悪くなかったんじゃないだろうか。
子連れ狼みたいな関係とまでは言えないけれど、ルーシーは復讐に夢中で度々危険な羽目に陥る。そんなルーシーに困りながらも、放っておくこともできないというカーラとの関係が良かったのかも。

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太陽の色の効果
『スーパーマン』の時も、あまりに強すぎると扱いにくいキャラになってしまうということを書いたけれど、本作の場合はそれを太陽の色でコントロールしている。
カーラの場合、黄色い太陽がある場所では最高の力を発揮できるらしい。だから地球では無敵ということになる。
赤い太陽のところでは普通なのだけれど、黄色い太陽の星では酔えないからと赤い太陽がある星にいて、今まで酔いどれていたというわけだ。
そして、緑の太陽がある星ではカーラは命の危険に曝されることになるのだが、スーパーガールが弱った時は仲間が助けてくれる。
正確に言えば仲間ではないのだけれど、旅の道づれとしてルーシーという伊東蒼っぽい女の子がいて、さらにロボ(ジェイソン・モモア)という暴れん坊キャラが関わってくることになるのだ。仲間が重要な要素となってくるのは第1弾の『スーパーマン』とも共通している。

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いとことの違い
カーラとルーシーの会話の中でいとこであるスーパーマンとの違いが語られる。
スーパーマンはクリプト星から先に脱出し地球にやってきた。だからクリプト星の崩壊には立ち会っていない。一方のカーラはギリギリまでクリプト星に残っていた。本作では崩壊寸前のクリプト星でのエピソードがちょっとだけ用意されているのだ。
カーラはクリプト星の人たちが死んでいくところを肌で感じていたというわけで、彼女にはちょっと影がある。そういう辛い過去があればこそ、酒に逃げてしまっていたというわけだ(と同時に、だからこそ両親を殺されたルーシーに対して同情的にもなる)。それに対して、スーパーマンはそういうことを経験してないから、すくすく育ったということらしい。極めて真っ直ぐなスーパーマンに対し、スーパーガールはちょっと屈折したところがあるのだ。
けれどもルーシーとのやり取りを見ていると、カーラは意外といいヤツでもある。ルーシーはカーラに対して、「優しくないけど親切、正しくないけどいい人」と評価している。悪党クレムに対する復讐としては最後までルーシーに殺しをさせることはなく、自分で始末するあたりに彼女の善性みたいなものを感じた。
1984年のヘレン・スレイター版はあまり評判がよくなくて、シリーズ化はされなかったようだけれどこのバージョンはどうなるだろうか? ラストでは地球でスーパーマンと会っていたし、続編ができたら一緒に闘うことになるんだろうか?




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