外国映画

『小さき麦の花』 恋愛ではなくて?

2011年、中国西北地方の農村。四男のヨウティエ(有鉄)は、家族の厄介者だ。一方、内気で体に障がいがあるクイイン(貴英)もまた厄介者だった。互いに家族から厄介払いされるかのように、ふたりは見合い結婚、夫婦になった。
日本映画

『正欲』 普遍性と多様性

生きづらさを抱えた人たちの群像劇。ショッピングモールで販売員として働く桐生夏月は、実家暮らしで代わり映えのしない日々を繰り返している。ある日、中学のときに転校していった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知り……。
日本映画

『ゴジラ-1.0』 なぜ「イヤな気持ち」に?

戦争によって焦土と化し、なにもかもを失い文字通り「無(ゼロ)」になったこの国に、追い打ちをかけるように突如ゴジラが出現する。ゴジラはその圧倒的な力で日本を「負(マイナス)」へと叩き落とすことに……。
外国映画

『理想郷』 二つの長回しの意味

フランス人夫婦アントワーヌとオルガはスローライフに夢を抱き、緑豊かな山岳地帯スペイン・ガリシア地方の小さな村に移住する。しかし、ある出来事をきっかけに地元の村人たちと敵対関係が激化していき……。
外国映画

『私がやりました』 その犯罪は誰のもの?

有名映画プロデューサーが自宅で殺された。容疑をかけられたのは、貧乏な若手女優マドレーヌ。法廷に立たされた彼女は、ルームメイトの新人弁護士ポーリーヌが書いた脚本によって、悲劇の主人公を演じることに……。
日本映画

『愛にイナズマ』 あり得ない人物とは?

花子は映画監督デビューを目前に控えていたのだが、卑劣なプロデューサーにだまされ、全てを失ってしまう。失意の底に突き落とされた花子だが、音信不通だった家族たちの力を借りて、大切な夢を取り戻すべく反撃を開始する。
外国映画

『ドミノ』 催眠術師最強説?

娘が行方不明となった刑事ロークは、何とか正気を保つために仕事に復帰する。そんな時に起きた銀行強盗。そこに現れた謎の男は、いとも簡単に人を操り、現場は大混乱に陥る。ロークはその男が娘の行方を知っていると確信し……。
外国映画

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 消えゆく存在?

叔父のウィリアム・ヘイルを頼ってオクラホマへと移り住んだアーネスト。アーネストはそこで暮らす先住民族・オセージ族の女性、モリーと恋に落ち夫婦となるが、2人の周囲で不可解な連続殺人事件が起き始める。
外国映画

『ザ・クリエイター/創造者』 戦っているのは誰?

遠くない近未来、人を守るはずのAIが核を爆発させた—— 人類とAIの戦争が激化する世界で、元特殊部隊の〈ジョシュア〉は人類を滅ぼす兵器を創り出した“クリエイター”の潜伏先を見つけ、暗殺に向かうのだが……。
日本映画

『春画先生』 アレがやりたかったのね

“春画先生”と呼ばれる変わり者・芳賀一郎は、妻に先立たれ一人研究に没頭していた。退屈な日々を過ごしていた春野弓子は、芳賀から春画鑑賞を学び、その奥深い魅力に心を奪われ芳賀に恋心を抱いていく。
日本映画

『月』 何を言っても言い足りない?

重度障害者施設で働くことになった洋子は“書けなくなった”作家だ。洋子は他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにするが、それを訴えても聞き入れてはもらえない。そして、そのことに誰よりも憤っているのは、さとくんだった。
日本映画

『キリエのうた』 音楽映画あるいは震災映画?

新宿で「ミッドナイト・ライブ」という小さな看板をかかげて佇んでいたキリエに声をかけてきたのは、イッコと名乗る青い髪の女性。彼女が「何か歌って」とキリエにお願いすると、キリエは歌い出す。その声の響きには天性のものがあった。