日本映画

『Winny』 社会によって異なる評価

2002年、金子勇は簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発する。しかしそれは映画やゲーム、音楽などの違法アップロードを可能にするものであり、次第に社会問題へ発展していく。監督・脚本は『ぜんぶ、ボクのせい』などの松本優作。
外国映画

『丘の上の本屋さん』 少年と古書店主のふれあい

イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。店主リベロは、ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛け、好奇心旺盛なエシエンを気に入ってコミックから長編大作まで次々と店の本を貸し与えていく。
外国映画

『フェイブルマンズ』 真実、嘘、意図せざるもの

50年以上にも渡って数々のヒット作を世に送り出した巨匠スティーブン・スピルバーグの自伝的作品。初めての映画館で『地上最大のショウ』を観たサミーは、そのスペクタクルを8ミリで再現しようとするうちに映画の世界にのめり込んでいく。
外国映画

『アラビアンナイト 三千年の願い』 愛の回り道

物語論の専門家アリシアは、旅先で美しいガラス瓶を見つける。ホテルの部屋に戻ると、中から突然巨大な魔人が現れ、3つの願いを叶えるという。しかし、願い事の物語はどれも危険でハッピーエンドがないことを知っていたアリシアはそれを拒否することに……。
外国映画

『逆転のトライアングル』 ラストシーンのその後に

豪華客船クルーズに集うのは客となる富豪たちに、それに媚びへつらう客室乗務員、さらには縁の下の力持ちとも言うべき見えない存在の清掃員たちもいる。ところがそんな豪華客船は沈没し、それまでの序列も崩壊することに……。
外国映画

『ボーンズ アンド オール』 キスとカニバリズム

生まれながらに人を喰べる衝動を抑えられない18歳の少女マレン。彼女はその謎を解くために顔も知らない母親を探す旅に出て、同じ宿命を背負う青年リーと出会う。『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノが、再びティモシー・シャラメと組んだ最新作。
日本映画

『こちらあみ子』 良くも悪くも……

芥川賞作家・今村夏子の小説の映画化。ちょっと風変わりな女の子・あみ子。彼女は人の気持ちを推し量るのが苦手だ。それによって人とズレてしまうことになる。それでも家族の助けもあり、あみ子は毎日を元気に過ごしている。
日本映画

『エゴイスト』 反語的な響き

ハイブランドの服で武装している浩輔も、今ではようやくゲイの仲間たちと楽しい時間を過ごせるようになった。そんな浩輔が出会った龍太は苦労人だ。病気がちな母親のために、高校を中退して働き始めたのだという。ふたりは仲睦まじい関係になるのだが……。
外国映画

『バビロン』 ベタな映画愛だっていいじゃないか 

1920年代のハリウッドは、すべての夢が叶う場所。その言葉は表向きは間違いないのだが、その実際の姿は何でもありの無法地帯とも言えた。時代はサイレントからトーキーへと移行していき、ハリウッドも大きく変わろうとしていた。
日本映画

『茶飲友達』 高齢者の虚像と実像

新聞の三行広告に小さく書かれた「茶飲友達、募集」の文字。その正体は、高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達(ティー・フレンド)」だった。2013年に実際に起きた、高齢者による売春クラブ摘発をもとにしたフィクション。
外国映画

『すべてうまくいきますように』 久しぶりのソフィー

小説家のエマニュエルは、85歳の父アンドレが脳卒中で倒れたという報せを受け病院へと駆けつける。意識を取り戻した父は、身体の自由がきかないという現実が受け入れられず、人生を終わらせるのを手伝ってほしいとエマニュエルに頼むのだが……。
日本映画

『あつい胸さわぎ』 消えた緑のTシャツ

芸大に入学した千夏。同じ大学に進学した光輝とは幼なじみでありながら片想い中。すべてがこれから始まるという時、千夏に乳癌が見つかってしまう。女手ひとつで千夏を育ててきた昭子は、まだまだ子供の千夏に代わって治療方針を検討しようとするのだが……。