日本映画

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『山女』 弱者に犠牲を強いる権力者

冷害による食糧難に苦しむ村でたくましく生きる凛。ある日、飢えに耐えかねた凛の父親が盗みを働いてしまう。家を守るため、凛は父の罪を被り自ら村を去る。狼達から逃げる凛の前に現れたのは、伝説の存在として恐れられる“山男”だった…。
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『リバー、流れないでよ』 うたかたの日々

仲居のミコトは、川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれ仕事へと戻る。だが2分後、なぜか再び先ほどと同じく川を前にしている。この事象はほかの人たちにも起こっていることが判明する。ミコトたちはループしているのだ。しかもちょうど2分間!
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『夜明けまでバス停で』 世代を超えたメッセージ

渋谷区幡ヶ谷のバス停で夜中に仮眠していた60代のホームレスの女性が、40代の男に撲殺された「渋谷ホームレス殺人事件」。本作はその事件を参考にして作られたフィクションだ。
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『怪物』 ラストシーンの二種類の解釈

シングルマザーの早織は、大切な息子・港の異変に気づく。早織がそれを問い詰めると、港はクラスの担任からの暴力について語ることになる。息子を守るために学校へ乗り込む早織だが、学校側の対応は酷いもので……。
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『ヴィレッジ』 東京になくて田舎にあるもの

優は母親の借金を肩代わりさせられている。村にはゴミの最終処分場があり、昼は真っ当なゴミ処理施設だが、夜にはヤバい廃棄物を受け入れている。優はそんな場所で昼も夜もなく働かされていた。ところがあることをきっかけに優の立場は一変することに……。
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『ロストケア』 もどかしさ、再び

訪問介護センターに勤務する斯波は、利用者の誰からも信頼される介護士だった。ところがそんな斯波が殺人の罪で逮捕される。 検事の大友は取り調べで斯波と向き合うことに。すると斯波は自分がやったことは殺人ではなく救いだと語るのだが……。
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『シン・仮面ライダー』 エヴァのあとに残ったもの

1971年放送開始の特撮テレビドラマ『仮面ライダー』のリブート作品。何者かに追われた本郷猛はバイクから転げ落ちた拍子に仮面ライダーに変身する。彼はショッカーたちに改造され、人間離れした力を持つことに……。
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『Winny』 社会によって異なる評価

2002年、金子勇は簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発する。しかしそれは映画やゲーム、音楽などの違法アップロードを可能にするものであり、次第に社会問題へ発展していく。監督・脚本は『ぜんぶ、ボクのせい』などの松本優作。
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『こちらあみ子』 良くも悪くも……

芥川賞作家・今村夏子の小説の映画化。ちょっと風変わりな女の子・あみ子。彼女は人の気持ちを推し量るのが苦手だ。それによって人とズレてしまうことになる。それでも家族の助けもあり、あみ子は毎日を元気に過ごしている。
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『エゴイスト』 反語的な響き

ハイブランドの服で武装している浩輔も、今ではようやくゲイの仲間たちと楽しい時間を過ごせるようになった。そんな浩輔が出会った龍太は苦労人だ。病気がちな母親のために、高校を中退して働き始めたのだという。ふたりは仲睦まじい関係になるのだが……。
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『茶飲友達』 高齢者の虚像と実像

新聞の三行広告に小さく書かれた「茶飲友達、募集」の文字。その正体は、高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達(ティー・フレンド)」だった。2013年に実際に起きた、高齢者による売春クラブ摘発をもとにしたフィクション。
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『あつい胸さわぎ』 消えた緑のTシャツ

芸大に入学した千夏。同じ大学に進学した光輝とは幼なじみでありながら片想い中。すべてがこれから始まるという時、千夏に乳癌が見つかってしまう。女手ひとつで千夏を育ててきた昭子は、まだまだ子供の千夏に代わって治療方針を検討しようとするのだが……。