日本映画

『人間の條件』 戦争はいやだ

世の中には多くの矛盾があり、不条理が支配している。戦争はそれをより明確にする。平和の時代においても、殺したほうがいいと思うような輩は少なくない。戦争という非日常的な状況は、明らかにそれを助長する。そうしたことが「人間の條件とは何か?」を考えさせる。
日本映画

『スパイの妻<劇場版>』 理解できるか、俺たちを

ヴェネチア国際映画祭で銀熊賞を獲得した黒沢清監督の最新作。 普遍的な正義のために売国奴となることも厭わない夫のため、聡子はスパイの妻と呼ばれる覚悟を決める。聡子にとっては正義/不正義といったことよりも、夫と一緒に行動することが重要だったからだ。
日本映画

『星の子』 つながりはいいか悪いか

ちひろの病気を治すために、あやしげな新興宗教に入れ揚げることになった両親。ちひろはそんな両親のことが大好きだが、やはり世間とのギャップを感じることになる事件も起きる。ちひろは世間と両親との間で揺れ動くことになるのだが……。
外国映画

『82年生まれ、キム・ジヨン』 自戒を込めて

韓国で130万部のベストセラーとなり、社会現象となった原作の映画化。 家父長制が色濃く残る社会で差別的な扱いを受ける韓国の女性たち。キム・ジヨンという名前は82年に生まれた人の中で一番多いのだとか。そんなどこにでもいる女性が主人公ということになる。
日本映画

『生きちゃった』という素朴な感想

『町田くんの世界』などの石井裕也監督の最新作。英語タイトルは「All the Things We Never Said」であり、本作は日本人には多いかもしれない「言いたいことを言えない」ことを巡る話。というより、そのことしか言っていない。
日本映画

『浅田家!』 家族写真には何が写る?

『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督の最新作。 本作は前半では浅田政志という写真家がコスプレ家族写真を撮る姿をコミカルに描き、後半では東日本大震災における写真洗浄に関わることで、改めて家族写真というものを考え直すことになる。
外国映画

『TENET テネット』 眩惑か困惑か

われわれの世界では時間は過去から未来へと流れていく。しかし一部の人間が時間を遡れるとしたらどうだろうか? この映画では「順行」する人間と、「逆行」する人間が、同じ場所を共有する。まったく観たこともないような奇妙な現象が本作では起きているのだ。
外国映画

『チィファの手紙』 舞台が変われば何が変わる?

『チィファの手紙』は『ラスト・レター』と同じ原作をもとにしつつも、『ラスト・レター』よりも先に製作・公開された作品。同じ物語でも舞台が変われば様々なことが変わる。それぞれの国の観客に違和感なく受け入れられるためのローカライズが意識されているのだ。
日本映画

『窮鼠はチーズの夢を見る』 終わらないふたりの関係?

本作は男性二人の恋愛を描く映画でありながら、女性キャラが何人も登場する。それは大伴(大倉忠義)という主人公と関わりのある女たちで、それらをさとうほなみ、吉田志織などの女優陣が演じている。それでも主演女優を選ぶとしたら、今ヶ瀬を演じた成田凌になるかもしれない。
日本映画

『人数の町』 自由あり平等あり快楽あり

借金取りに追われていた蒼山は、黄色いツナギの男に助けられ、ある町へとやってくる。そこは簡単な仕事をこなすだけで、あとは自由があり、普段はフリーセックスが推奨される、夢のような町だった。 オリジナル脚本で自由・平等・愛についての寓意を描く作品。
外国映画

『シチリアーノ 裏切りの美学』 裏切り者はどっちだ?

コーザ・ノストラの大物ボスであったトンマーゾ・ブシェッタは、マフィアの沈黙の誓いを破り、警察にすべてをぶちまけ、それによって多くのマフィアが逮捕されることになる。本作はフィクションではなく、実在したマフィアが起こした抗争が描かれることになる。
外国映画

『ブルータル・ジャスティス』 得体の知れない感じ

強引な逮捕を市民に撮影され停職になった刑事ブレットは、真面目に働いても報われない不遇を嘆き、勝負に出る。犯罪情報を探り、その金を横取りしようと画策するのだが……。 主役のメル・ギブソンをはじめ、相棒のヴィンス・ヴォーンなど、渋い男たちが勢揃いしている。
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